佐久間 哲
ニッポンリポート
オウム１３人の死刑囚編
国松警察庁長官狙撃事件の真相は？
《メモ》岡崎公判の一審で、岡崎の被告人質問の問答。
「検察官 長官事件は。
岡崎 オウムと思った。
検察官 根拠は。
岡崎 麻原の性格は猜疑心が強い。敵対するものを、徹底的に、まずトップから狙うというのが麻原の考え方です、それを実行に移す人間は麻原だと信じた」(降幡賢一著『オウム法廷・６』朝日文庫)
（２０１２年３月３１日掲載）
《メモ》「私はオウム報道を批判する著作のなかで、警察庁長官事件で１人の逮捕者も、強制捜査もないことが謎だと指摘してきた」「公安当局にとって一連の事件の背景に、明るみに出ると困るなにか重大な事実があるのではないかという疑念が消えない。刑事事件裁判における麻原彰晃被告の不規則発言、指名手配信者の出頭と今回(オウム信者だった巡査長)の『供述』暴露とのあいだに関連があるのではないかとも推測する」
「井上嘉浩、早川被告が現場にいたという『供述』報道もあったが、地下鉄事件の１０日後に起きた長官事件の当時、オウム幹部に尾行監視はなかったのだろうかと思う」
「公安警察にとって表に出ると困ることがたくさんあるのではないかと思う。東京都庁爆破事件の一部被告が『警察が止めてくれれば事件は防げた』と法廷で証言したが、一連の事件にオウム以外の勢力がかかわり、そのことについて公安警察もコミットしている疑いがある」(浅野健一著『オウム「破防法」とマスメディアー続「犯罪報道」の再犯』第三書館)
（２０１２年４月３日掲載）
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SAKUMA TETSUフリーライター
著書［恐るべき証人］［検死解剖マニュアル］［拳銃天国ニッポン］など